廃墟の探索で、足をつかむ長い腕に・・

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私が子供の頃住んでいた街には古びた建物がありました。

最初は何の建物か知りませんでしたが、聞いた話では昔は公民館のような感じの建物だったそうですが、公民館が新たに建てられてから使われなくなり、老朽化していたことも相まって誰も買い手がつかず、何年もそのまま放置されているのだそうです。

そして、別の話ではこの建物には幽霊がでるという噂がありました。

好奇心に駆られた私と私の友人たちは、その建物を探検してみることにしました。

老朽化は建物の外壁にも及んでいて、一部崩れて子供なら通れるくらいの場所がありました。

そこから侵入し、建物内には正面から入ることにしました。

正面の玄関らしき場所は鍵がかかっていなかったので、そのまま入ることにしました。

建物内は風通しが悪かったのか、空気はかなり澱んでいました。

それも雰囲気だと考え、私たちは肝試し感覚で建物を探索することにしました。

1階建てだった建物の探索はあっという間に終わり、最後の部屋を残すのみとなりました。

そこに入ったとたん、夏場だったのに急に周囲の空気が冷え、汗だくだった私も寒さのあまり汗がひいて震えてしまいました。

部屋の中には何も無く、私たちはその建物を出ることにしました。

そのとき、「ガタン」という音が背後の部屋の中から聞こえ、私たちは叫びながら逃げ出しました。

その瞬間、私は転んでしまいました。

友人たちは気づくことなく逃げ出しています。

私は立ち上がろうとしますが、何かに足を取られてしまいました。振り返ると、そこには先ほどの部屋の中から長い腕が伸びていて、私の足を掴んでいるのです。

声を上げることもできなかった私は必死にその手を振りほどこうとしましたが、強い力で掴んでいるので全く振り払うことができませんでした。

そして、その腕は私を部屋の中に引きずり込もうとしていました。

ずる、ずると私は徐々に部屋に近づいてしまい、ジタバタと暴れて逃げようとしました。

そのとき、何を思ったか、父から教わり、少しだけ覚えていたお経を唱えてみると、急に足の拘束が解け、その隙に私は逃げ出しました。

建物の外では友人たちが待っていました。

私は先ほどのことを話そうと思いましたが、急に大雨が降ってきたので急いで帰ることにしました。

その後、その建物は取り壊されたそうですが、最後まで例の腕の正体を知ることはありませんでした。

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