小学校旧校舎の呪いのピアノ

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ある小学校には、「旧校舎」がありました。

既に建物はかなり老朽化し、使用することはおろか、立ち入りすら禁じられていました。

取り壊されることが決まっていましたがなかなか実行には移されませんでした。

そんな旧校舎は、好奇心旺盛な小学生にとっては格好の遊び場でした。

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ただし、先生の言うことを聞かない一部の「悪ガキ」にとっては、ですが。

この話をしている「私」も、そんな悪ガキの一人でした。

友だち数人とグループを作って、あちこちでイタズラをしていました。

旧校舎にも、何度か入ったことがあります。

ただ、既に老朽化している旧校舎は、2階への階段が崩れていて上れませんでした。

そのため、長らく2階に何があるのか分かりませんでした。

ある日、グループの一人が用具庫からはしごを拝借してきて、とうとう未踏の2階への冒険が実現しました。

2階には、1階と同じような教室ばかりでしたが、一番奥が「音楽室」になっていました。

面白そうなのでみんなで入ってみると、そこには大きな「ピアノ」がありました。

ピアノを触る機会が無かった私たちは、我先にとピアノに群がっていきました。

鍵盤を叩くと、きちんと音が鳴ります。

この音楽室は、本校舎から一番遠くに位置していたので、ピアノを弾いてもバレないだろうと考え、夢中になって音を出しました。

悪ガキメンバーの中に、少しだけピアノの心得がある友人がいました。

私たちは彼に演奏を頼みました。

引き始めたのは「ねこふんじゃった」です。

しかしながら、なかなかの演奏だったと感心していました。

途中までは。

演奏の途中で一瞬、演奏を止めたかと思ったら、突然、別の曲を弾き始めました。

何の曲なのかは今でも分かりませんが、おどろおどろしい曲だったとしか覚えていません。

先程までの楽しいムードは一瞬で変わり、みんな声を出すことができませんでした。

何とか「そんなの弾くなよ!」と誰かが叫びますが、演奏は止まりません。

次第に怖くなった私たちは、次々に逃げ出しました。

旧校舎を出た私たちは用務員さんに見つかり、捕まってしまいました。

怒られた私たちは、まだ演奏している彼が残っていることを伝えると、用務員さんは旧校舎に入って行きました。

数分後、青ざめた顔で友人を抱えた用務員さんが旧校舎から出てきました。

その後、その友人とは会っていません。

転校したということだけ聞きました。

数年後、ようやく旧校舎が取り壊されることになりました。

私は所要で母校を訪れていて、旧校舎取り壊しの話を聞きました。

せっかくなので、思い出の場所でもある旧校舎を見に行くことにしました。

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そこには、あの用務員さんがいました。

私の顔を覚えていた用務員さんは私に声をかけてくれて、そのまま話をしました。

ふと、転校した友人の話を切り出すと、用務員さんは重い口調で話し始めました。

「彼とは二度と話はできんよ。」

と言うのです。

遠くに引っ越したということかと思っていましたが、

「あの子は魂を持って行かれたんじゃろう。死んだ目をしとったから。」

と言ってきました。

「あの日、あの子が演奏しとったのは呪いのピアノでな、新校舎完成とともに音楽室も新校舎に移され、新しいピアノも用意されて、旧校舎のピアノは捨てられたも同然じゃった。夜な夜な、ピアノのすすり泣きのような演奏を聞いた奴が何人もおる。」

という話です。

捨てられた恨みとばかりに、ピアノは友人の魂を持って行ってしまったのだとか。

まさか、と思いながら音楽室のある部屋の窓を見てみると、一瞬だけ、苦しそうな顔をして、必死になって窓を叩いている友人の姿を見ました。

次の瞬間には、友人の姿は掻き消えていました。

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