落し物の恨み

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私が小学校の頃、校内で拾った落し物のうち、名前が書かれていないものに関しては職員室に届けることになっていました。

結構、名前を書かない生徒が多く、私が落し物を届けに行くことも多く、その度に落し物入れはいつも数多くの物品が入っていました。

しかし、時折その中身がかなり減っていることがありました。

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量が多くて捨てたか、それとも別の場所で保管しているのかは知りませんでしたが、それに関して関心もなく、用事もなかったため気にしないことにしました。

ある日、友人の一人が顔に怪我をして登校してきました。

私が彼に事情を聞くと、いつの間にか傷がついていた、と言うのです。

しかし、数多くの絆創膏や包帯で隠された傷は「いつの間にかついた」

と言えるような生易しい傷ではなさそうでした。

しかし、彼は本当にいつ傷を負ったか覚えておらず、気がついたときには既に治療されたあとだったそうです。

それからしばらくして、わたしはある「噂」を耳にします。

それは、学校の落し物たちが持ち主が現れないことに恨みを積み重ね、落し物がいっぱいになった時に復讐を果たしに来る、というものでした。

しかも、その時には落とされた持ち物たちは消えてしまうのだとか。

落とし物とは無縁だった私は、そのような話は信じていませんでした。

そのような噂が広まっても尚、無記名の落し物は後を断ちませんでした。

そんなある日、部活が終わって下校しようとした私は、普段は誰も立ち寄らない用具室のあたりで物音がするのを聞きました。

その後、人の声、それもなんだか苦しそうな声が聞こえてきました。

何事かと思って近づいてみると、そこには顔中傷だらけで倒れている下級生がいました。

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周囲には、文房具やその他にもいろいろな小物が散らばっていました。

私がその生徒に駆け寄り、保健室まで連れて行こうとその生徒を負ぶると、いつの間にか周囲の文房具たちは消えていました。

その下級生は「もう失くさないから許して」と何度もつぶやいていました。

結局、その生徒もなぜ傷だらけになっていたか覚えていなかったそうです。

しかし、私は例の噂が本当のことではないかと疑うようになり、落し物はしなかったものの、持ち物にはきちんと名前を書くようにしました。

ちなみに、例の生徒を助けた次の日、職員室にある落し物入れの中身は空っぽになっていました。

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