寂れた神社のおみくじの怪

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ある成人式を終えた男女5人が、その帰り道に寄った神社での出来事です。

神社と言っても、神主が亡くなってから誰も管理しておらず、すっかり寂れてしまった神社なのですが。そのため、参拝している人も全くいませんでした。

昔から冒険やイタズラが好きだった5人は、少し神社を探索してみることにしました。

正直な話、この後の用事までの時間つぶしを探していたのでちょうど良かったのです。

昔は何度か遊びに来たこともありましたが、その当時には既に寂れており、神社の境内で遊ぶ程度でした。

この日は、少し中まで探索してみることにしました。

古めかしい道具などを漁っていると、何かの箱を見つけました。

中には「紙」が入っていました。

彼らは、それを「おみくじ」だと判断しました。

さっそく一人がそれを引いてみると、中には数字が書かれていました。

どうやら「20」と書かれているようです。

紙に書かれた数字のおみくじを別途用意してるのかと思いましたが、周囲にはそれらしいものは見当たりませんでした。

最初におみくじを引いた彼が周囲を探そうかと思っていると、残りの4人も次々におみくじを引いていきました。

書かれているのは「21」「26」「27」「82」でした。

しかし、それが何を意味しているのかも分からず、他のおみくじも見当たらないので、

「20が一番小さい数字だから、今日の飲み代はお前の奢りな!」

という話になっていました。

その日の晩、彼らは近くの居酒屋で飲み会を開きました。

明日からはまたそれぞれの大学に戻らなくてはならず、しばらくは会えなくなるからです。

成人のお祝いという意味ももちろんありましたが。

初めて飲む酒の味に酔いしれた彼らは次々に注文をしていました。

それもその筈、「20」の紙を引いた彼は宝くじで結構な臨時収入があったので、パーっと使おうということになったのです。

特に、「20」の彼は次々に度のキツイ酒を飲み干していきます。

そして彼は、急性アルコール中毒で若くしてこの世を去ることになります。

享年20歳という、若すぎる死に、友人たちは言葉になりませんでした。

無事に葬儀を終え、予定よりも遅い別れとなりました。

来年、彼の墓参りにはまた集まることを約束して。

しかし、その約束すら果たされることはありませんでした。

4人のうちの一人が、その数ヵ月後に事故で亡くなったのです。

6月に誕生日を迎えてから、数日後の話です。

残った三人は、その人の葬儀の場で早すぎる再会を果たします。

それから数年後、今度は残った3人のうち、2人が同時に亡くなりました。

夏の終わりの話でした。

その二人(男女)は以前から付き合っていて、数年前に結婚していたのですが、住んでいた家が火事になり、二人とも焼け死んでしまったのです。

あの日のメンバーが自分一人になってしまったことを悔やみながら、残った男性は「あの日」のことを思い出します。

そう、あの日に探索した神社、そこで引いた「おみくじ」のことです。

彼は、おみくじに書かれていた数字を覚えていました。

亡くなった順番に「20」「21」「26」「27」だったことを思い出した彼は、あることに気付いてしまいます。

その数字は、彼らの「享年」と一致するのです。

同い年の彼らですが、「26」を引いた女性は10月生まれ、「27」を引いた男性は7月生まれだったので、「27」の彼は既に誕生日を迎えていたのです。

火事が起きたのは8月だったので、年が別でも一緒に死ぬことになってしまったのです。

その反面、自分が引いたのは「82」だったので、長生きできると考えた彼は、自身の薄情さに嫌気が差していました。

その2年後、彼は自殺します。

おみくじなんかに人生を決められてたまるか、と遺書には残されていました。

ただ、彼はおみくじの運命に逆らうことはできませんでした。

なぜなら、彼が「82」だと思っていた数字は、実は上下が逆で、

本当は「28」だったのですから。

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