路地裏のバー

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その日は友人と早い時間から飲み屋をはしごしていました。

ちょっとした小金が入ってきたので、そのお祝いみたいなものでパーっと使うことにしたのです。

すでに数件をはしごした私たちは、いつの間にか薄暗い路地裏にやって来ていました。

こういうところには隠れ家的な店があるはずだと思いながら、そんなお店を探していたのです。

すると、一際暗い場所に一軒のバーを発見しました。

居酒屋より、バーで飲むのが好きだった私たちは、その店に入ることにしました。

そこは、店内もかなり薄暗かったのですが、雰囲気が良いということでそこで飲むことにしました。

しかし、カウンターはおろか、店内のどこにも誰もいなかったのです。

休業かな、とも思いましたが、一応照明は点いていましたし、入口も施錠されてはいませんでした。

店員を呼びましたが、誰も出てくる気配はありません。

ともあれ、少し歩き疲れていたので私たちはカウンターに座っておくことにしました。

しばらくすると、カウンターの奥からバーテンダーらしき人物が出てきました。

私たちはさっそく注文をしましたが、どうにもバーテンダーの様子がおかしいことに気がつきます。

まるで、私たちに気が付いていないかのように、その人物はグラスを磨き始めたのです。

少し酔いつぶれかけていた友人が怒ってそのバーテンダーに掴みかかろうとしたましたが、紙一重でかわされてしまったようです。

カウンターに突っ伏した友人を助けおこし、私は再度、バーテンダーに注文をしましたが、結局最後まで反応はありませんでした。

私たちは怒りながらその店を後にしました。

後日、例の店はなんだったのだろうと思い、ネットの口コミサイトを調べてみることにしました。

すると、「閉店した店」の項目に例の店を発見しました。

しかも、閉店したのは数年前だと書いてありました。

しかし、バーの名前も一致していましたし、掲載されていたバーテンダーの写真も一緒でした。

そこで私は予想外の文章を発見します。

「バーテンダーの自殺に伴い、閉店しています」と記載されていたのです。

その後、休日の昼間にその店まで行ってみましたが、そこには長いあいだ放置されていたであろう廃墟が佇んでいるだけでした。

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