送り主不明の謎の箱
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ある日、私の家に小包が届きました。
送り主は不明のその荷物は、大きさに似合わない重さで、何が入っているのかわかりませんでした。
小さなそのダンボール、送り主が分からない以上は開けてみるしか手がかりがないので、とりあえず開けてみました。
しかし、驚くことに中には何も入っていなかったのです。
しかも、開けた途端にダンボールは本来の重さに戻り、本当にあの重さはなんだったのかと今でも不思議に思います。
しかしながら、不思議に思ったのはそれ以外のことだったのです。
その日から、私の周囲には何かしら良くない出来事が起こるようになったのです。
私自身にではなく、私に関わった人の一部に不幸が訪れるようになったのです。
ある日、しつこい新聞勧誘を断ったあと、家の外で悲鳴が聞こえたかと思うと、その人物は階段から転げ落ちていました。
ひどい怪我ではなかったようなので、先ほどの勧誘のことを考えると「ざまあみろ」と思ってしまいました。
我ながら不謹慎だとは思いましたが。
他にも、道幅いっぱいに自転車で2列走行している高校生がいて、随分遅く走っていた後ろで私は進路妨害を受けていたあと、途中で道を曲がったあとにその高校生たちは事故を起こしたようです。
遠目だったのでよく見えませんでしたが、自動車との接触事故で、大したことはなさそうでしたが。
そう、私に対して何らかの不利益をもたらした人物に対してのみ、何かしらの不幸が訪れているのです。
それと並行してもう一つ、不思議なことがありました。
例の小包のダンボールですが、日に日に小さくなっているようだったのです。
何も入っていなかったとは言え、送り主が不明だった以上、むやみに捨てることができなかったのです。
その箱は、棚に置いてあったのですが、最初は棚に置いてあった荷物との隙間にほぼぴったりだったのが、いつの間にか隙間が大きくなっていたのです。
そんなことあり得るのかと目を疑いましたが、その当時は少し忙しかったので、そこまで気にすることはありませんでした。
数日間、外泊する用事があった間も周囲での不幸は続いていましたが、その最終日には私がイラっとした人物に対する不幸は訪れませんでした。
予定が終わり、家に帰った私は違和感を覚えました。
棚に置いてあったダンボールが無くなっていたのです。
それから、周囲で不幸が訪れることは無くなりました。
少し怖くなっていたので良かったのですが、あのダンボール箱にはどのような意味があったのか、今でも分からないままです。
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