怖い映画が好きという共通点で知り合った小林さんは、あるコインを手に入れたという連絡をくれました。

そのコインは、簡単に言うと外国版の座敷わらしのような話らしく、家に置いておくと幸運が訪れ、家から持ち出すと不運が訪れるものだそうです。

小林さんは、家の近くに来ていた占い師に買うことを勧められてたった500円だったのでコインを買ったといっていました。

小林さんも話のネタに買ったそうで、信じていたわけではなかったのですが、コインを持って家に入った瞬間靴箱の下に何かを見つけたそうです。

その何かとは、金色の粉でした。

覗いてみると靴箱の底に隙間が出来ていて隙間をこじ開けるとぽろぽろと金色の石がたくさん出てきたそうです。

後日鑑定してもらうと金色の石は、「金」だったらしく全てあわせると100万円ほど価値がつけられました。

なぜ靴箱の底からでてきたのか不明ですが、その後も幸運は続いているそうです。

息子さんの就職が大手企業にきまったとか、奥さんの料理がテレビに取り上げられて本を出したとか、そういった話をしてくれました。

私は、その話を3時間ほど電話で聞いていたのですが、今の小林さんが幸福な状況なのかどうかはわかりません。

なぜならずっと小林さんの声の後ろで「早く捨てろ早く捨てろ」と男の人の声がするからです。

ついにその声のことを私が打ち明けると「・・・ちっ」と舌打ちがして電話を切られてしまいました。

小林さんは、片っ端から知り合いにその連絡をしているのでしょうか。

そして声のことを言うと「幸運なことが妬ましく思っているのだろう」と思って電話を切るのでしょうか。

それからずっと小林さんからの連絡はありません。

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