肝試しで見た女性の幽霊

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彼は、ある大学のアウトドアサークルに所属することにしました。

今年の入部者は彼一人でした。

そのサークルの恒例として、ゴールデンウィークを利用してOGの所有する山中の別荘を借りての合宿のようなキャンプをすることになっていました。

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その年も、例に漏れず合宿が行われました。

山中でしたので交通の便は良くありませんし、買い物にも不便な場所でしたが、しっかりとした住環境が整っているのでアウトドアの入門としても最適でした。

とは言え、彼もある程度のアウトドア経験があったので料理などもてきぱきとこなし、先輩たちからも一目置かれるようになりました。

初日の晩、彼は先輩たちから「ある指令」を言い渡されます。

別荘から10分ほど歩いた場所に湧水が流れているので、それを汲んできてほしい、とのことでした。

そして、先輩の一人がこう言います、

「この別荘の昔の持ち主には子供がいたが、ここに遊びに来た時に山の中で迷子になり、二度と帰ってこなかったらしい。そして、毎年の合宿で、その子供の幽霊を目撃する例が後を絶たない」とのことです。

彼は昔から少しですが霊感があったので、先輩の言うことを間に受けてしまいます。

とにかく彼は出発し、湧水を汲んで戻ることにしました。

湧水までの道のりはある程度整備されていたので歩きやすく、道に迷う心配もありませんでした。

道中、特に何事も無かった彼は湧水を汲み終わり、別荘まで戻る時になってついに見てしまいます。

青白い光を放ちながらこちらを見てくる、長い髪の女性の姿を。

彼は大声をあげながら別荘まで逃げ出しました。

別荘まで戻った彼の姿を見て先輩たちは大笑いします。

彼が「本当に幽霊を見た」ということを訴えると、先輩の一人がこう言いました。

「それはな、湧水の場所に立っている『看板に描かれている絵』なんだよ。

毎年、肝試しとして新入りを驚かすのが恒例なんだ」という話です。

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彼は、そんなものでは無かったと主張しますが、誰も聞く耳を持ちません。

既に夜も遅かったので、先輩たちは部屋に戻っていきます。

「あそこまで驚いた奴は初めてだな」

「だよな~、あんな『男の子の絵』を怖がるなんてな!」

という話し声が聞こえてきました。

無論、彼は今の会話に違和感を感じましたが、それを追求するだけの体力も残っていなかった彼は、自分も部屋に戻ることにしました。

翌朝、予定していた迎えが遅くなるというので、別荘の掃除を本格的にしておくことにしました。

そのためには、昨晩汲んできた水では足りず、彼を含めて数人がかりで湧き水のある場所まで水汲みに行きました。

そこで彼らは驚愕します。

看板が無いのです。

先輩たちも経験しているのでここに例の看板が立っていることを覚えていますが、そこには看板が立っていたであろう「穴」しか残っていませんでした。

別荘に戻って留守番をしていたサークルメンバーにそのことを話すと、

「ちょうど、さっき電話した時に、ここの管理人から聞いたよ。あの看板、古くなったから一旦撤去したんだってよ。何ヶ月も前に。」

ということらしいです。

看板はずっと前に無くなっていたのに、彼が見たものは何だったのでしょうか。

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