変わってしまった母

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これは確か、俺が小四の頃からの話。(今から8年ほど前)小4のある時に、両親が離婚をすることになった。

離婚した理由は今も知らないんだけど、その時の母親は、「お父さんはお母さんを人間扱いしてくれないの!」と言っていた。

離婚の日に至るまで、何度も何度も聞いた台詞である。

何故かというと、これは夫婦喧嘩の度に母親が必ず口にする言葉だったからだ。

当時、家族は俺、兄、妹、父、母、祖母、祖父の計6人だった。

現在は母親のみが実家に帰る形になったため5人家族だ。

当時、俺達子供はわんわん泣いてたが、母親の意思は固いらしく、結局正式に離婚することになった。

で、俺達は養われている身だから、どちらかの親にくっつく形をとらなくちゃいけないわけだ。

子供である俺達の出した答えは、「どちらかなんて言えない。両方と居たい」の一点張り。まあ当然だ!

両親や祖母が「そうゆうわけにはいかない」って言ってきて、俺達は散々泣きながら悩んだんだ。

少し間が空き、親が何故か俺に「どっちがいいの?」って聞いてきたから、俺が「お父さん」という言葉を重く口に出した。

このとき何故「お父さん」と答えたのかは正直わからなかったけど。(今でこそ言えば、それで正解だったと思うけどね…)

兄弟と離れたくないという考えからか、

二人が俺のあとに続くように「お父さん」と答えてきた。

すると母親は、「…わかった。じゃあ私は今から出ていくからね」と言い、荷物を持って足早に家を出て行った。

その後、父親は無言で寝室に入っていき、祖母は泣きながら「辛い思いさせてごめんね」と言っていたかな…。

それから泣き疲れたのか覚えてはいないが、その日は自分達でも気づかない内に眠ってしまっていたと思う。

両親が離婚してから3年が経過した。

それは妹が小学生になる頃だった。

妹の小学校の入学式で夢にも思わなかった事件が起きたんだ……。(ここからは俺が親や祖母から聞いた話だから、多少憶測混じりで)

静かな体育館内の扉が、突如「ガラガラ!」と大きな音を立てて開く。

「○○(←妹の名前)!見つけた!!」

妹の名前を大きな声を上げ、体育館内に走りこんでくる女性がいた。

親、祖母、妹、そして周りの人間が一斉に振り返る、そう、母親だった。

(大声で妹の名前を叫び走る母の姿は、それはものすごい迫力だったらしい)

家族はみんな一瞬何が起きたのかわからなかったらしく、かなり驚いたそうだ。

男性職員が母を取り押さえ鎮める。

だが振り切り、大声で「私は○○の母親です!」と叫んだそうだ。

そしてすぐさま家族が母親に近づき、「○○が可愛そうだから叫ばないで…!」と母親をなだめにいく。

だが母親は、それでも尚「○○!居るんでしょ?返事をしなさい!」と、ただただ叫んでいたらしい。

そして妹が大きな声で泣きだしたので、近くに居た教職員が近づき、生徒指導室へ連れて行ってくれたそうだ。

他の教職員がとりあえず母親を押さえてる最中に、危険を感じた家族は警察へと通報。(とにかくその時の母親は怖かったらしい)

とりあえず事なきを得て、母親は飛んできた警察とパトカー内で事情聴取。

家族は生徒指導室で妹と一緒にいた。

妹は泣き止まなかったらしいので、妹を外す形で入学式は再開されたとのこと。(その時俺や兄は、普通に中学と高校で授業だったw)

それからの母親の行動が異常だった。

俺や兄の学校にも足を踏み入れては叫ぶ始末。

その度に警察にお世話になる羽目になってました。

一年の内に数回はこんな事があったよ。

その事件来以来、妹の視力が極端に低下した。(カウンセラーに数回通わせたが、これが原因らしい)

とゆうのは、それまでの母親の『良いイメージ』が突如崩壊した為、精神に傷を負ってしまったから。(現在は学校生活や部活が楽しいらしく、順調に視力が回復してきています。本当によかった…)

さて、そんな母親の異常な行動が数年間にわたったある日、事件は更に悪化してしまいました。

これは俺の中学の卒業式ことです。

多分今年も母親来るだろうな…と、心の中で予想していました。

そしてそれはやはり、案の上だった。卒業式当日、母親はやってきました。

ただし、今までと違っていた事が一つあった。

今までは体育館内に押しかけきてたので、すぐに人が駆けつけたから無事で済んだ。

だけど今回は、そうゆうわけにはかなかったよ。本当にやばかった。

まあ既に想像してる人もいると思うけど、一人の時を狙ってきたんだね…。

卒業式が終わって、それから俺は友達と写真を撮りあったりしていた。

一通り友達と写真を撮り終えたので、俺は帰る支度をしていたんだ。

今日は来なかったな。あ~よかった…と考えながら身支度を整えてたが、急にトイレにいきたくなってしまった。

さっさとトイレを済ませて手を洗っていたんだが、肩をぽんぽんと誰かに叩かれる。

振り向いたら、そこにいたのは母親だった。

てゆうかなぜトイレに?(どこかで見張ってたのかな…)

母親が急に現れたってのも怖かったけど、一番怖かったのはその表情。

その表情はまさに『無表情』だった。

視線を一直線にとらえていて、真一文字に閉じた口。

人間ってのは、本当に怖いときは声が出なくなる。

空気を呑んだ感じというのかな。

何故だかわからないけど、死ぬかと思った。本当に!

ほんの数秒程度だったと思うけど、母親が何か紙のようなものを渡してきた。

「この場でこれを見なさい。お父さんにこの内容をちゃんと聞きなさい」

もう怖くて怖くてしょうがなくて、俺は目線を下にやったんだ。

目を合わせることすら怖くて、とにかく俯いてた。

すると突然母親が、 「おい!ちゃんと親の目を見なさいよ!」

その大声が狭い男子トイレ内で反響して耳に響いた。

逃げようと思ったけど、足がすくんで動けなかったので、目を向けた。

そして言われたとおり紙を開いてみたら、ぎっしりと文章が書いてあった。

それがもう、とにかく酷い内容だったよ。

覚えている文章は書いておこうと思う。

『あなたの家のくそ親父と鬼ババアは人ではありません』

『裁判で訴えます。親権と私の子供を返しなさい』

『もし返さない場合、慰謝料として1億円を請求させてもらう』

といった感じに、 そこには子供じみた文章がずらずらと書かれていた気がする。

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