田舎町の死者の宴会場

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彼は在宅での仕事に転職をしたのをきっかけに、田舎町に引っ越しました。

以前から憧れていた田舎暮らしで、

前々から目をつけていた場所を新たな住所に決めました。

自然に囲まれながらのんびりと仕事をすることに期待を膨らませていました。

引越しの当日、近所の住人たちが集まってきました。

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どうやら、町の外から移住してきたのは久しぶりで、それを祝うために歓迎会を開いてくれるとのことでした。

人付き合いの苦手な彼でしたが、せっかくの好意を無碍にするわけにもいかず、その提案を受け入れました。

場所は、近所の集会所ということに決まり、彼らは解散しました。

そして彼は、付近の地理に詳しくなく、当然、集会所の場所も聞いていませんでした。

あとで近くの人に聞くことにして、彼は引越しの後片付けを進めることにしました。

その日の夕刻、彼は宴会開始の時間に遅れてしまいました。

既に日は沈んでいて近くには誰も出歩いてはいませんでした。

何とか道を尋ねようとしたところ、彼は大きな建物に明かりが付いていて、騒がしくしてるのを見つけます。

偶然にも集会所を見つけたと思った彼は、早速中に入ります。

案の定、既に宴会は始まっていたようです。

遅れたことを詫びて、彼もその中に入り込みます。

ところが、すでにかなり酔っているのか、誰も主賓であるはずの彼のことを気にも留めませんでした。

仕方なく、近くのお酒を1杯飲み、近くの輪に入れてもらうことにしました。

彼は違和感を感じました。

どうにも見覚えのない人たちばかりでした。

昼間に訪ねてきた人たちが全員でなかったとしても、周囲を見渡しても誰ひとり、昼間に見かけた人がいないように感じました。

まさか、誘っておいて自分たちは参加していないのかという考えを巡らせていると、周囲の人達から酒を勧められ、言われるがままに飲み続けました。

宴会は一晩中続き、彼は泥酔したまま何とか家に帰ったそうです。

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翌朝、二日酔いに苦しみながらも朝の散歩をしていたところ、誰かに声をかけられました。

その人物は、昨日宴会に誘いに来た人達の一人で、昨日の宴会に参加しなかったことを咎められたのです。

彼は、自分は遅れながらもきちんと参加した、と主張しますが、宴会に参加した人の誰もが自分を見ていないと言うのです。

酒の席だったとは言え、近くで数人と一緒にお酒を楽しんでいた以上、誰も見ていないというのはおかしいです。

そこで、一緒に飲んでいた人の顔の特徴を話しました。

こう、こう、こういう人達と一緒に飲んでいたんだ、と。

すると、その人物は顔を青ざめさせました。

その理由を聞くと、その特徴に該当する人物はすでにこの世にいないというのです。

正確に言えば、数年前まではいた、ということです。

詳しい話を聞くと、その町では数年前、集合住宅で火災が発生し、深夜であったこともあり、住人たちのほとんどは焼け死んでしまったそうです。

彼も、生き残った爺人の一人だというのです。

その場所まで歩きながら話をしていて、話の途中でその火災のあった集合住宅の跡地までやって来ました。

彼は付近の景色に見覚えがありました。

そこは昨日、自分が宴会に参加した場所だったからです。

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