ドアにはさまる何か

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地元のコンビニでバイトをしているとき、いくつも不思議な体験をしました。

コンビニの周りは駅や商店街ではなく、住宅地だったのでお客さんはいつも同じ人だったのですが、たまに見ない顔の人が来ることがあります。

冬の曇り空のとき、一人の男性が来店してきました。

右手が開いたままおなかの隣に上がっていて、簡単に言うと漫才の「ツッコミ」のような姿勢でずっと歩いていました。

怪我や病気などで障害があるお客さんは何人か見てきているので、変な人だとは思いません。

その男性は、お会計を済ますと買った商品を持って出て行こうとしたのですが、ドアが開いた瞬間袋からお菓子が落ちてしまいお店に引き返してきました。

私が拾い上げて男性に差し出すとさっきまで上がっていた手を自由に動かし、お菓子を受け取ったのです。

「すいません。ありがとうございます。」と男性はお辞儀をした時、自動ドアが閉まろうとしました。

しかしなぜかドアは閉まらずずっと男性の後ろでガッタンガッタンと何かをはさんでいるかのように閉まろうと動いているのです。

後ろを見て男性は「ほらちゃんと歩いて。」と言って先ほどのように手をおなかの横に上げて何かを押すようにお店を出て行きました。

あの時男性が言った言葉を考えてみると、男性には何かが見えていて、手でずっとその何かを押して歩いていたのだと思います。

自動ドアが勝手に開いたとかいう怖い話を聞くと恐ろしいと思いますが、実際に目の前で見て聞いてしまうと意外に怖いと思いません。

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