当時深夜3時から5時まで放送していたラジオ番組がありました。
そのラジオでは某バンドマン(仮名:Dさん)がパーソナリティを務めリスナーにはファンも多く、有名SNSと連携していたためラジオリスナーの声がリアルタイムで見れたこともあり毎週欠かさず聴いていました。
7月にそのラジオ番組で「夏だから心霊体験を語るコーナー」をはじめ3週間が経ったときのことです。
ゲストにDさんの知り合いバンドマン(仮名:Pさん)が来ていました。
いつもどおりのテンションでスムーズにコーナーが進んでいきましたが、リスナーと電話するコーナーから番組が異様な雰囲気になっていきました。
電話をつなぐとリスナーの声が聞こえないくらいのノイズが入り、もう一度かけなおしてもノイズは弱まるだけでした。
Dさんが今日はどんなお話で電話をしたのかとたずねると自分の特殊能力に困っているというお悩み相談でした。
リスナーさんが言うところによると自分には他人の手を握るとその人の過去が見えるということで、その能力を人間関係を保つために失くしたいというものでした。
声でわかるのかどうかDさんが尋ねると「当たっているかどうかわからないけど恋人と思しき女性と口論しているところが見える」と答えました。
Dさんは女性関係についての話はNGということもあり、母親と以前喧嘩したという話に落ち着かせたのですが、電話を切るとラジオスタジオに異変がおきたのです。
ラジオCMが終わりコーナーが始まるとDさんが真面目な声でコーナーとは関係の無い話を始めたのです。
「スタッフがスタジオの窓をチラチラ見ているんだ。見てみたら窓の外に謎の光があってその隣で大きな顔が覗いているんだ。」
あまりにも大きすぎる顔で見た目は女性のようだと、ずっとそれが消えないらしいのです。
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リアルタイムでリスナーのコメントが見れるのですが、その中にちらほら「ノイズのせいかもしれないが吐き気がする」「窓の外の明かりが動いている」とありました。
また少しだけ霊感のある私は、電話の声を聴いているだけでめまいと吐き気がして、時々聴こえる「うおおお」という声にぞっとしていたことを覚えています。
ゲストのPさんは、Dさんより業界歴が長く
「中途半端にそういうコーナーを作ると危ないからもうやめたほうが良い」
と言っていました。
そのコーナーはそれで打ち切りになり、番組も1年で終了。
また関係があるのかわかりませんが、パーソナリティのDさんは番組が続いていた1年間で3回の怪我と病気を負いました。
某動画サイトではその日の放送がアップされていますが、今も聞くと気持ち悪くなりその回はもう聴いていません。
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