街をさ迷う悪霊

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ある田舎町では、「とある日」には外出しないようにする習慣がありました。

海が近く、豊富な海産物が取れ、釣りも楽しめるその田舎町は、一部の釣り人の穴場スポットになっていました。

「彼」も、そんな釣り人の一人です。

人があまり来ない時期に長期休暇を取り、のんびりと釣りを楽しむ予定でした。

宿に泊まっているのも彼一人。ちょっとした貸切気分です。

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一週間の予定の半分が過ぎ、宿で朝食を食べていると、宿の経営者である男性が「今夜は出歩いちゃあいけないよ」と忠告してきました。

何かあるのかと思いましたが、特に夜出歩く予定もなかったので、適当に返しておきました。

日中、釣りを楽しんだあと、夕飯を食べていると、一部の釣り道具を海岸に忘れてきたのに気づきました。

それなりに高価なものだったので、朝の警告を忘れて海岸まで取りに戻りました。

道具も無事に見つかり、ひと安心して宿まで帰っていると、途中で不気味な人影と対峙しました。

なんだろうと思いながら、この町に知り合いもいなかったし、無視して素通りしようとすると「おまえか?」と聞いてきました。

何のことかわからなかったので聞き返すと「おまえか?」と、また同じことを聞いてきました。

よく見ると、右手に何か金属製のものを、左手には紙切れのようなものを持っていました。

その紙切れと、自分の姿を見比べているようです。

「ちがうな」と言うと、その人影はどこかに行ってしまいました。

何が何だか分からないまま宿に戻ると、宿の経営者に捕まって「無事だったか!」と言われました。

そこで今朝の忠告を思い出し、それを無視したことを謝罪しました。

「無事だったならええ」と言い、彼は戻って行きました。

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心配させたことを後悔しながら、彼は眠りにつきます。

それから数年後、再びその田舎町にやってきた彼は、同じ宿に泊まり、当時のことを思い出して聞いてみました。

「あの日に何があったのか」と。

経営者はこう言います。

「昔、このあたりで人が刺し殺されたんだ。

殺された被害者は、まだ犯人が捕まっていないことを恨み、手配書を片手に復讐をしに来ているんだ」と。

もし、手配書の人相と自分が似ていたのなら、あの「復讐の鬼」に殺されていたのかもしれない。

そう思うと、背筋が凍りつきました。

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